プラスエムが運営するコンテストでは、学校を対象とした賞の受賞校や上位入賞者の在籍校を訪問して、全校児童・生徒が集合する朝礼などの機会を利用して表彰式を実施することがあります。
本来、朝礼や全校集会は学校独自の行事であり、校外の諸機関が関わることのできないものですが、事務局運営に当たるプラスエムが事前に学校側と協議することで実現が可能になります。主催者が学校を訪問して授与式を行うことは学校にとっても名誉なことであり、節度ある対応ができれば歓迎されないはずがありません。
特に、訪問が困難なへき地校(※)では町を挙げての熱烈な歓迎を受けることがあります。一企業が実施するコンテストであるにも関わらず、過去には町長や教育長が来賓として出席するケースもありました。そんな場合、地元メディアが取材に入り、大きなニュースになったりして主催者を感激させることになります。同行するプラスエムの担当者も仕事冥利に尽きます。
朝礼というのはその名の通り早朝に行われます。だいたい8:00~8:30というケースが多く、主催者及びプラスエム担当者の学校集合は7:30~8:00という時間帯になります。そのため前泊になりますが、その地の名産品や銘酒と出会うという楽しみもあります。
アクシデントに見舞われることもあります。急な天候の悪化などの理由で、当日の朝、宿泊先に休校の連絡が入ったりします。インフルエンザが流行している季節では、急きょ校内テレビ放送での表彰式に切り替えられたりします。授与式では主催者が祝辞を述べることになりますが、ふだん慣れている大人相手のスピーチと違って、子どもたちを前にすると戸惑うと言います。まして、急きょテレビカメラを前にすると、慣れないこととはいえ一層緊張するようです。
せっかくの学校訪問ですから、この機会を利用して主催者が持っているプログラムを使っての講師派遣授業を実施させていただくケースもあります。東京から遠路はるばるやってきた人が講師となって行われる授業に、子どもたちだけではなく先生方も感激してくれます。
こうした取り組みの一切は、事務局運営に当たるプラスエム担当者が事前に学校側と綿密に調整して行います。校長はじめ担当の先生方とは当日はじめてお目にかかるわけですが、名刺交換しながらも旧知の間柄のような感覚で主催者を紹介することになります。
主催者を案内して入る玄関に立て看板が出ていて、そこに「プラスエム長岡様、お待ちしておりました。校長室においでください」などと、主催者そっちのけのメッセージがあったりして恐縮することもあります。
一度訪問した学校の先生方とは、その後も連絡を取り合うケースが多くあります。作品募集のお願いであったり、講師派遣授業のご案内であったり、逆に先生からのお願いごとに対応することもあります。それは先生が転勤になった後も続きます。お若かった先生が何年かのち、校長となられ、やがて退職した後までお付き合いが続く場合もあります。
こうした先生方とのお付き合いの一つひとつが、すなわちプラスエムの最大の財産である“プラスエムの教育関係者ネットワーク”を形作っていくのです。
(※)へき地校
へき地と云われる地域は一般に人口密度が粗で、児童・生徒数も少ないので、必然的に小規模の学校が多いです。学級編成も全校児童生徒を1学級に編成する単学級とか、2学年以上を1学級に編成する複式学級というような変則的な場合が多く見受けられます。その他の場合でもせいぜい1学年20~30名程度の1学級の単式編成が現状です。
へき地校に赴任する先生にはへき地手当が支給されます。へき地校の総数は、小学校4,123校・中学校1,783校(平成30年度)で、全国小・中学校の15%程度を占めています。